精霊流し
2021年8月20日 / Topics
8月15日 長崎精霊流し
津軽三味線「仁太坊群星」の一人が天に召された。
哀悼 荒木久幸(石井秀旺 津軽三味線石井流 長崎秀旺会 会主)私の兄弟分である。
思えば不思議な出会いだった。
結構長い付き合いの中で、互いに多くは語らなかったが男気に溢れる荒木とは妙に気が合った。
津軽三味線と出会わなかったらとっくに殺されてたかもしれないという荒んだ青少年時代だったそうだが、あいつの下にはそんな劣等生ばかり弟子入りし、みな礼儀をわきまえ、人としての道理を身につけて成長している。
まさしく津軽三味線による荒木矯正学校である。
彼は一門の指導者でありながら津軽三味線の大会に欠かさず出続け、常に背中を見せてきた。
いつしか弟子たちは彼を越え、最高位「仁太坊賞」をはじめそうそうたる実力者ばかりだ。
津軽三味線全日本金木大会の大いなる功労者であることは間違いない。
それにしてもよく飲んだな(笑)
「アニキ一足先に行くばい。
弟子たちの面倒みてくれんね。
あの世で飲むのを楽しみにしとるばってん、なるべくゆっくりくればよかよ」って言ってるようだ。
悲しいけれどもう少し頑張ってみるか。
遺影は我が家の桜の下で笑っている写真だったそうだ。
津軽三味線には桜がよく似合う。
今夜はお盆の最後、津軽の空はきれいな満月の夜だ。
荒木の冥福を祈って飲んでいる。