『妄想、縄文はウェルネスウェルネスだった!』|小タヌキのウェルネスコラム第1回

DAZAI健康トレイルと銘打って、ウェルネスツーリズムに取り組むかなぎ元気村。元気村のリトリートプログラムに参加していたなら、あの不健康の代表といわれる金木町出身の文豪、太宰治も健康な生活を送っていたはずということをコンセプトにプログラムをラインナップしている。

そんな元気村のホームページにいつかはウェルネスをテーマにしたコラムを書き綴っていこうと思っていた矢先、北海道・北東北縄文遺跡群が世界文化遺産に登録され、俄然、縄文遺跡が注目されたこともあり、考えていた縄文生活から参考になる現代のウェルネス生活について書いていきたいと思った。ちなみにウェルネスは「ココロもカラダも前向きで充実した状態」と私は解釈している

遡ること今から一四年前、青森県主催の縄文プロモーションの一環として、三内丸山遺跡の復元大型建物で縄文時代に想いを馳せた『宴』が催された。あおもりツーリズムアドバイザーを拝命していた私にもお誘いがあり、参加した瞬間から私は完全に縄文に魅了されていくのである。

暖色系の灯りに包まれながら、黒曜石の包丁で捌かれた陸奥湾の幸に囲まれ、土器で発酵酒を楽しんだキラキラした満月の夜。その月に向かって、ココロ満たされて「ウォーン」と叫んだ参加者がいたことが懐かしい(笑)。私ではありません。

その宴にも参加されていた世界文化遺産登録の活動を牽引した岡田康博氏の言葉「地下に真実、地上にロマン」。遺跡の地下では遺物・遺構がその当時の真実を伝えようとしている。そして地上ではそれを紡いだ物語を想像し、縄文時代を蘇らせることができると。この言葉を胸に刻み、私は、縄文時代を妄想しはじめたのである。

さらにウェルネスという視点で縄文時代を切り取っていくと、こんなことが…

縄文人の平均寿命は30歳といわれ、最近の研究では50歳という説もある。人生100年時代といわれるが、縄文人は人生50年を現代人より謳歌していたのかもしれない。その時間の過ごし方が自分らしく幸福感に満ち溢れていたのであろう。情報過多になっていないから、日々起こる様々な事象に振り回されることもない。その暮らしは笑顔に溢れ、ストレスが少なかったのではないか。おそらく、ご褒美で満月の夜に発酵酒と舞に酔いしれ、ここちよく吠えていたのかもしれない。妄想は巡る…。

今年、遺跡群の一つ大平山元遺跡に立ち寄った。縄文時代に何千年も続いた縄文ウェルネス生活への妄想に心躍る。自然を愛で、“生きる”を前向きにとらえてきたからこそ、現代が参考にすべきウェルネスな暮らしがそこにあったのかもしれない。

その縄文×ウェルネスをテーマにした「津軽海峡圏ウェルネス博」が今年も開催された。縄文ウェルネス生活の一部を妄想で取り入れたリトリートプログラムがラインナップされている。アフターコロナ期にこそ、人生100年を楽しむヒントが縄文から発見できるはず。そのヒントは次回から具体的に語ってくことにしよう。

謎の縄文人が津軽海峡交流圏のキャラクター、マギュロウにウェルネス生活を指南する!?

2022.10.10

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