一般社団法人 かなぎ元気村 メールマガジン12月号

一般社団法人 かなぎ元気村 メールマガジン12月号

とうとう年の瀬になりました。月半ばにまとまって降った雪は根雪になり、クリスマス寒波が続いています。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
昨年冬、ロシアが仕掛けた侵略戦争をきっかけに世界中が混乱に陥り、私たちの日常生活を直撃しています。特に北国の生活は生きる上で暖房が不可欠ですから、エネルギー価格の高騰は死活問題であり、この冬もまた寒さに震えることになりそうです。そして更に食品・日用品の高騰で正月準備もままならないのですが、そろそろ年末らしい雑踏へ出かけてみましょうか。

一般社団法人かなぎ元気村では、みなさんのそばにいつも『かなぎ元気村』ということでメルマガを配信しています。
今月も奥津軽の小タヌキのコラムやクマのぼやきをお楽しみください。

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【目次】
1.特集 再生可能エネルギーの考察
2.かなぎ元気村「冬の食卓」
3.かなぎ元気村の維持管理
4.金木雪だるま職人会
5.ウェルネスコラム「       」
6.あとがき
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■特集記事
1.特集 再生可能エネルギーの考察
今年は青森県知事が20年ぶりに交代しました。有力候補二人が40代半ばという若さもあって諸々の期待感が得票数に反映されていたようです。知事選の結果は、前むつ市長の宮下宗一郎氏が当選しましたが、宮下知事の政策集のなかで「再生可能エネルギーの推進と自然との共生」という部分にこれから青森県へ注目が集まりそうな気がします。
さっそく八甲田の大規模風力発電計画に明確な反対姿勢を示して白紙撤回へと導いたのは、無秩序に乱立する巨大風車やメガソーラーが自然破壊に直結し、青森県が単なるエネルギー植民地にされかねないという危機感の表れでしょう。
奥津軽トレイルを推進する我々もこの反対運動に同調していました。確かにエネルギー危機は喫緊の課題ですが、山と森を破壊して作られるこれらの構造物が償却・廃棄されるのはたかだか20年です。こうした大規模な自然破壊は原状回復に200年かかるというのもまた事実です。当然、目先の20年と釣り合う話ではないでしょう。
知らぬ間に風力発電の導入容量は青森県が国内トップなのだそうです。今さら再生可能エネルギーを否定することは愚かですが、場所をわきまえ、ロスの少ない電気エネルギーを安定的に供給して欲しいし、なおかつ、地産地消で地元が安い電力を利用できることになれば企業誘致も家庭生活も楽になる気がします。さらに欲を言えば、売電利益を地元に還元する手段として、事業者への新課税を青森県が前向きに推進することは個人的に賛成です。私たちの故郷はエネルギー植民地ではありません。

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2.かなぎ元気村「冬の食卓」
かなぎ元気村は季節の食材にこだわっていますが、津軽の冬はすっぽり雪に埋もれるので、この時期に採れる生鮮野菜がありません。今では野菜を土中に埋めて雪の下で保存する家庭もめったに見られなくなりました。今の時代は物流が発達し、全国で生産される野菜が常時スーパーに並びますが、山菜に関して言えば、冬の「けの汁」や「煮しめ」には欠かせないため、自分で採りに行く人たちは、塩漬け・乾燥・水煮(瓶詰・缶詰)等を各家庭で作り置きしています。こうした山菜や土中に埋めて甘さと旨味をまとった野菜を使うのが昔ながらの元気村で、これがまた勝負の分かれ目でしょうね(笑)  肉類はしょうがないにしても、魚なら宝庫です。冬は種類も多いし旨味も一番ですから、ハタハタやニシンを囲炉裏の炭火でじっくり焼いたり、ぶ厚い子持ちのババガレイの煮つけは冬の王様かもしれません。もちろんマダラは万能選手ですから言うに及ばすです。
元気村の冬の食卓はスタッフが昔ながらの食文化を守ろうと奮闘しています。古津軽伝承料理の殿堂として弘前市石川の「津軽あかつきの会」がよく知られていますが、前月で紹介した妄想縄文料理も含めた元気村ならではの食文化もまた面白いですよ。

お昼のお弁当、お食事会などお気軽にお問合せください。
季節の地場産食材で、お客様のニーズにあった料理、お弁当をご提供します。
昼食や夕食の様子は、Facebook「かなぎ元気村かたるべぇ」にも時々アップしています。

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3.かなぎ元気村の維持管理
元気村の母屋は築150年を超える茅葺古民家で、附属する文庫蔵と米蔵もまた築100年を超えます。雪国の蔵は本体がすっぽり「下屋」という一軒の家の中に入っている珍しい構造もみられ、金木では斜陽館が象徴的ですが、元気村の米蔵も下屋の中にあります。母屋も蔵もこのところ経年劣化が進み、あちこち継ぎはぎだらけになって来ました。特に米蔵の下屋は見た目も悲惨で、貧乏な元気村は維持管理に苦労しています。 更に冬は母屋の窓や縁側から入り込む寒風を防ぐため、全体にもう一枠はめ込まなければなりません。自分一人だと年間を通して常に忙しく、こうした営繕工事をしてない日はないのではないかと思うぐらいですね。
日曜大工の腕に覚えがある方々、くすぶってないで元気村に来て自由自在に大工仕事をしてみませんか。仕事は無尽蔵ですよ。そして、遊びも無尽蔵です。

※十二本ヤス アドベンチャーライド
※体験プログラムはこちらから→
https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000206736/activity_plan/?asobiKbn=1
※縄文アドベンチャーライドをはじめとしたモニターツアーの映像をお楽しみください。
こちらから→
https://kanagi-genkimura.org/category/movie/
社員研修、ワーケーションなどの宿泊プランは直接、下記へ電お問合せください。
→電話番号 0173-52-2882  ito@kanagi-genkimura.org

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4.金木雪だるま職人会
昨年12月から元気村ファミリーの一員になった九州女子たちが今年も「ただいまー!」と元気に帰って来ました。数日間の滞在で特に何をするでもないけれど、ただ一つ彼女らは自らに明確なミッションを課しています。それが、雪だるま」づくりなのです。
近ごろ子供たちは外で遊ばなくなったので、地域に雪だるまは滅多に見られなくなりました。むしろこうした雪遊びは絶滅するのではないかと本気で心配しています。そうした中で、この九州女子たちが「金木雪だるま職人会」の立ち上げを宣言したのは嬉しい限りですね。
自分の力で雪玉を転がして次第に大きくしていく基本に徹した作り方で、思い思いに顔の表情を描いていく様は実に微笑ましい光景です。雪を積み上げてから造形を削り出すやり方とは技術的に別物ですが、大人と子供の遊び場づくりを推進する元気村としては彼女らの意気込みを全面的に支援するのは当然のことだと思います。
元気村では縄文風住宅を自分たちで作って遊ぼうという「縄文工務店プロジェクト」をやっていますが、彼女らと全く同じ意識だと思います。元気村だけではなく地域に雪だるまが広がって欲しいですね。
子供が少なければ大人や老人がやればいい。もともとみんな子供だったのだから。 子供に還ればいいだけさ。忘れまい楽しかった時代。

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5.小タヌキのウェルネスコラム第14回
「阿蘇の持続可能な観光地域づくり」
(一社)かなぎ元気村の理事木谷敏雄(通称奥津軽の小タヌキ)が「日本各地のウェルネス地域の探訪」を綴ります。この小タヌキは、日本各地のウェルネスツーリズムや最近でいうWell-Beingツーリズムによる観光地域づくりの感動請負人(コーディネーター)として各地を飛び回っていて、そこそこ活躍しているらしい(笑)そんな小タヌキのウェルネス地域探訪にお付き合いください。

※ウェルネスコラムはこちら→
https://kanagi-genkimura.org/category/blog/jomon_wellness/
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6.あとがき
今年の県内ニュースで、県人口がついに120万人を割り込んだとの新聞報道はショックでしたが、ここに来て2050年には75万人になり、65歳以上の高齢化率は48%になって働き手がいなくなり、社会機能が維持できなくなるとの試算が22日の東奥日報で公開されました。更に県内市町村別10年ごとの人口推移予想も見ますと、これまた消滅しそうな市町村ばかりです。この先夢も希望もないと思ってしまうのも当然ですね… 参考までに、この旧金木町地区の人口は11月末で7,364人です。
このところ国や自治体が子育て支援を重要施策にしていますが、医療面から子づくり支援をしないと構造的な改善にはならないのではないでしょうか。
少子化の上に晩婚化となれば、子供が欲しい場合、専門医による医療が必要でしょうし、現状では保険診療が受けられないので莫大な医療費負担がのしかかります。   ましてや高額医療費還付もされず、結果、子づくりをあきらめざるを得ないのは悲しい現実です。こうした根本的な部分を手厚く支援しないと人口増加にはつながりそうもありません。
子育て支援とはいうものの、一貫性のないのバラマキ感はぬぐえませんし、健保が適用されるなら目的は明確ですので政府の課題として真剣に考えてほしいものです。
関係人口や移住・定住推進も、ただのお題目に過ぎないというのが22日の東奥日報で公開されたデータでよくわかりました。
今年も残りわずか。元気村としては、悲喜こもごも、波乱に満ちた1年でしたが、来春からクルーズ関連のインバウンド予約がそれなりにあるので、少しでも国際化に対応できるようにスタッフ皆で対応を考えてみます。
くる年に期待を込め、皆様お身体を大切にお過ごしください。

2023.12.31

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