薬研温泉郷の蘇りのサプリを「縄文Well-Beingエクスペリエンス」へ| 小タヌキのウェルネスコラム第24回
前回紹介した『2024津軽海峡圏Well-Being博』の下北半島を彩るエクスペリエンスは、薬研温泉郷で行われる。津軽海峡マグロ女子会(通称マグ女)の下北半島チームのパワーあふれる女子たちが進行役になって、参加者をWell-beingへ導いてくれるのだ。
実は、マグ女は結成10周年を迎えたが、立ち上げた頃にお邪魔して、かなぎ元気村で行っているDAZAI健康トレイルと同様、下北の森林鉄道と青森ひば林という資源を活用し、森林療法×気候療法を取り入れ、特に慌ただしい日常で溜まった疲労をデトックスする、女性たちのココロとカラダをトトノエル、リトリートプログラムを世に登場させた。
フィールドとなる薬研温泉郷の地名の由来は、薬をつくるときに薬草などを細粉にひく器具「薬研」に土地の形が似ているからといわれる。まさにココロとカラダとトトノエルためのサプリをつくる土地にふさわしいとワクワク、ゲラゲラしながら、ウェルネスプログラムを下北マグ女チームと創っていった。そして、マグ女のみなさんが続けてきた『マグ女のセイカン?博覧会』を彩るプログラムにもなっていった。
さて、フィールドとなる薬研温泉郷の開湯の物語は、2つの説がある。
今から約400年前、大阪夏の陣に敗れた武将が、豊臣秀頼公より拝領した薬師如来を抱き、落ち延び、この地を発見したことがきっかけで開湯したのが、この薬研温泉という物語。今も薬師如来は『薬師堂』から住む人、訪れる人の健康を見守っている。
もう一つの説。今から約1100余年前、恐山を開山した慈覚大師が薬研を訪れる途中、崖から足を踏み外し、大怪我をして、そこへ大きなフキの葉を被った河童が現れ、気がつくと、慈覚大師は露天風呂に浸かり、すっかり痛みが消えていたという伝説からはじまる開湯説。
このように薬研温泉には、古より人を癒し、蘇らせるチカラがあるという逸話が残っている。
開湯400年説が定説ではあるが、薬研温泉郷を構成する森林、渓流、温泉、食文化に底知れぬ自然のパワーが宿っていることは間違いないのでる。
さて、今回は、前回のこのプログラムを磨き上げていくわけであるが、そのテーマは、縄文×Well-being。下北半島では、縄文遺跡も発見されている。おそらく、この薬研でも縄文人は、縄文には存在していた青森ひば林を駆け巡り、クリを拾い、山菜を採取し、獲物を追いかけていたことだろう。
秀頼に仕えていた武将が先祖という古畑温泉に宿泊し、宿主に振舞ってもらったことがある(古畑旅館は残念ながら宿は閉めてしまったのであるが…)
山の幸のジビエ料理と干物や塩漬けにした海鮮料理が並ぶ食事は、縄文から続く料理だったのではないかと思うほどであった。縄文からのDNAが受け継がれているというか…
このような食材を慈しむ料理と、薬研渓流のせせらぎの音、青森ひばと混在する広葉樹の木の葉のざわめきと木漏れ陽、それらが、ここちよい時間をつくってくれるのが薬研温泉郷なのだ。間違いなく縄文から続く知恵と五感を刺激する音、風、冷気、光が織りなす、まさにココロとカラダが蘇っていく時間を生み出していく。
奥薬研のカッパの像の前で、カッパのポーズではじまり、森林鉄道軌道跡でレールをまたいで、下北半島で発掘された縄文土器『しょぼりん』の格好をする。目がしょんぼりしているから、この名前でついているらしいが、この格好をすると気持ちもスッキリ!縄文の空気感を未だに持っている薬研温泉にしっかりと縄文の声が降りてくる感じがするのである。
マグ女たちに導かれながら、笑いとほどほどの疲れがやってくる。そして足湯につかり、渓流でふくらはぎを冷やす。繰り返すと、本当に蘇っていく実感が生まれる。まさにこのエクスペリエンスは蘇りのサプリというにふさわしい。
このエクスペリエンスは11月9日10日に1泊2日で『津軽海峡圏Well-being博』のエクスペリエンスとして提供される。まだ、若干の余裕があるようなので、参加されたい方は是非!
カッパのポーズでスタート
渓流の音を聞きながらストレッチ
森林鉄道軌道跡トンネルも癒し効果
縄文土器「しょんぼり」のポーズから蘇りへ
森のベットでグーグー
2024.10.28