一般社団法人 かなぎ元気村 メールマガジン1月号

新年明けましておめでとうございます。
思えば昨年は元日から大波乱でした。能登半島地震と津波による激甚災害により数多の尊い命が失われ、更に豪雨災害が追い打ちをかけ、復興もままならぬまま国政の混迷に翻弄されている状況が続いています。つい先日は阪神淡路大震災から30年ということでしたが、その後の30年はさらに悲惨さを極めていたことを忘れてはなりません。
「いきなり」という表現を借りますと、津軽ではこの冬、各地で災害級の豪雪に見舞われて除雪関連の事故が相次ぎ、高齢者を中心にすでに10数名の方が亡くなられています。大寒を過ぎて天候は落ち着きましたが、建物や農業関係の被害全容は雪解けにならないとわからないという状態です。近年は線状降水帯という言葉をよく聞きますが、この豪雪は線状降雪帯の発生によるものらしく、季節を問わずこうした異常気象が発生する頻度が高まっているということでしょう。地震につながる地殻変動や火山活動も活発化しているようですし、逃げることを第一に自らの命を守りましょう。
一般社団法人かなぎ元気村では、みなさんのそばにいつも『かなぎ元気村』ということでメルマガを配信しています。今月も奥津軽の小タヌキのコラムやクマのぼやきをお楽しみください。

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【目次】
1.トランプのジョーカー
2.シリーズ「記憶の断片」その10
3.ウェルネスコラム第27回
「おかげさまで観光庁「サステナブルな旅アワード」特別賞受賞!」
4.あとがき
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1.トランプのジョーカー
今年は西暦2025年、21世紀に入って4半世紀になりますが、世界的に見ても混迷の世紀は一向に明るい兆しが見えないようです。トランプゲームでのジョーカー(別名ババ)は形勢逆転の切り札ですが、ジョーカーを使うのはその場一回限りで、使ったからと言って必ずしも勝てるとは限りません。津軽伝統のトランプゲーム「カンケイ」ではジョーカー(津軽ではオドリ)を出しても勝てないのは、カラフリとかカラオドリといって読みが甘い下手くその象徴なのです。
津軽のカンケイの発祥は定かではないようで、Wikipediaによると、ポルトガルとの南蛮交易で日本に入ってきた南蛮カルタの時代からあるといわれ、江戸時代に禁止令が出されたそうであるが、辺境の津軽では読みと駆け引きの頭脳ゲームとして独自の発達を遂げて五人カン、四人カンという人数に合わせたやり方で親しまれてきたトランプゲームです。
悪い視点で見ると花札と同じ賭け事なのですが、現代でも人気は根強く、かつて毎年1月には五所川原市で世界大会が行われていました。私たちは飲み会の口実として「さぁやるが」が暗黙の合意で、ゲーム後は和気あいあいと盃を重ねて夜が更けていく健康的な年よりの娯楽なのです。本当の津軽衆になりたければ「カンケイ」を覚えるべきだと信じて疑わない私の仲間たちは、さあ~そろそろだべ、と待ち構えているに違いありません(笑)
かの国のトランプもジョーカーの出しどころが気になりますね。

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2.シリーズ「記憶の断片」その10

昨年12月のある日、見覚えのある懐かしい光景が短い動画で送られてきました。穏やかに打ち寄せる波と長い砂浜の先にある左右の岬を見て50年前の日々がありありとよみがえり、思わず涙腺が切れました。場所は千葉県南房総市の岩井海岸。中村雅俊の歌の文句を借りれば、「通り過ぎてきた青春のかけらが飛び跳ねて見えた」、そんな気がしました。  かつて愚かな学生時代を過ごしていた中で、3年間にわたって毎年7月はこの海岸で2週間にわたり遠泳のサポートをしていて、終わった直後に山梨県の河口湖へ移動して富士山アタックのサポートをしていました。社会人になる前の夏はこうして過ぎて行き、あれからあの場所を訪れたことはありませんでした。ご縁をいただき画像を送ってくださった方には心から感謝しています。皆さんも思い出が一気によみがえるような、そんな場所が少なからずあるのではないでしょうか。人生も終盤になりますと不思議と楽しかった思い出ばかり脳裏に浮かびます。辛いこともあったはずなのに何も残っていない健忘度は今のところ好ましいと言えますが、その先はどうなりますやら(笑)
余談ですが、あの夏、手漕ぎボートで救助訓練をしていた時に東京湾口から横須賀方面に向かうアメリカ海軍の巨大な空母と艦船群を目撃して目を見張った記憶があります。当時はベトナム戦争が終わってさほど間もなく、アメリカとソ連は冷戦の最中でした。大国は今も変わらず覇権争いを続けており、同盟国との安全保障はこの先どうなるやら全く不透明になりそうですね。平和な思い出がずっと心に残りますように願ってやみません。

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3. ウェルネスコラム第27回
「おかげさまで観光庁「サステナブルな旅アワード」特別賞受賞!」
(一社)かなぎ元気村の理事木谷敏雄(通称奥津軽の小タヌキ)が「日本各地のウェルネス地域の探訪」を綴ります。この小タヌキは、日本各地のウェルネスツーリズムや最近でいうWell-Beingツーリズムによる観光地域づくりの感動請負人(コーディネーター)として各地を飛び回っていて、そこそこ活躍しているらしい(笑)そんな小タヌキのウェルネス地域探訪にお付き合いください。
※ウェルネスコラムはこちら

おかげさまで観光庁「サステナブルな旅アワード」特別賞受賞!| 小タヌキのウェルネスコラム第27回

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4.あとがき
皆さまはYouTubeの吉幾三チャンネルをご覧になったことはありますか? 彼は金木の嘉瀬地区で生まれ育っており、父は津軽民謡のレジェンド中のレジェンドです。この地には嘉瀬の奴踊りという元禄時代からの郷土芸能が伝えられており、その唄の文句は世の中の不条理を揶揄する内容に満ち溢れています。吉幾三のYouTubeチャンネルは今の政治や世の中を歯に衣着せぬ言葉で叱りまくっており、過激な言い回しですが極めて核心を突いた痛快さに共感するばかりです。まさしく嘉瀬の奴踊りの精神そのものが彼の中に宿っていると言えましょう。是非吉幾三の痛快トークをご覧になって津軽衆の反骨心と心意気をご理解ください。
 今年の干支は蛇です。「蛇の道は蛇」といいますが、同じ仲間のやったことならば、他人には分からなくても、その仲間たちにはすぐ分かるというたとえです。この元気村も結構変な人たちが集まっているので、そうしたつながりで面白いことを掘り起こしていきたいと思っています。本年も引き続きご贔屓いただきますようお願い申し上げます。

2025.1.30

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