おかげさまで観光庁「サステナブルな旅アワード」特別賞受賞!| 小タヌキのウェルネスコラム第27回
昨年末、うれしいニュースが飛び込んできた。観光庁「サステナブルな旅アワード」特別賞受賞の一報である。そして、先日1月27日(月)にその表彰式という晴れ舞台に小タヌキが上がってきた。
この賞は、現在、そして未来に向けて、持続可能な社会をつくることに寄与し、観光により地域の自然、歴史、文化資源を持続的に保ちながら、そこに暮らす人々の暮らしも豊かになるように考えられた観光コンテンツに贈られる賞。そのアワードで、一般社団法人かなぎ元気村の『奥津軽縄文Well-Being滞在プラン1泊2日(春・秋)』が特別賞に選出されたのである。
海外では、サステナブル志向が高まっており、特に気候変動対策に積極的な欧州においては持続可能な観光の取組を行っているかどうかが旅行者のプラン選択の基準になるほど。ドイツの公共が主催するインバウンド対象のモニターツアーでは、主要空港までは航空機であるが、その後の国内行程は航空機以外の公共交通機関を活用になり、日本の旅を選ぶ場合もランドオペレーターには、宿、観光施設、交通機関の事業体の年間のCO2排出量や水の使用量を提示するように求められているという。
「先日も水を大量に使っている都内の高級ホテルは除外されました」(インバウンドツアー仕入れ担当)。確実に世界は、そんな流れになってきているのである。
さて、今回選出していただいた『奥津軽縄文Well-Being滞在プラン』について少し語っていこう。2021年北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産に登録されたものの、当時はコロナ禍ということもあり、大きな話題とはならず、観光客誘致にはつながらなかった。「縄文を世界遺産に!」という県のプロジェクトに元々関わっっていた小タヌキはクマ代表と㈱ブルーモリスのサイと相談し、観光庁の事業を活用してコンテンツ開発にチャレンジしたのである。
今回特別賞を受賞できた理由として、「単に復元遺跡を見学するのではなく、Well-beingという視点で縄文文化をみることで、いままでとは違う縄文体験を具現化し、縄文好きだけではなく、幅広い層にアピールできる」と審査委員長小林英俊氏からは講評をいただいた。
暮らしに着目し、縄文竪穴住居を再現し、リフォームさせるプログラム、奥津軽の森の中にMTBで入り、森林浴をしながら、山菜やキノコ、果実などを採取するプログラム、そして、縄文をこよなく愛する、著名な料理専門家瀬尾幸子氏のレシピによる縄文料理体へ。奥津軽の自然、文化、歴史を余すことなく体験できる新しいタイプのアドベンチャートラベルとも評価をいただいた。
古民家かなぎ元気村は茅葺である。縄文竪穴住居設営体験のコンテンツ開発を進めている時に、連携していただいた(一社)青森県古民家再生協会の代表理事大室幸司氏は、「津軽地方には茅職人が数人の状況に。このままでは、津軽から古民家が消えてしまいますね」。それに加え、岩木川流域で栽培されていた茅の生産農家も少なくなり、古民家を再生するための茅がなくなってしまう状況になっているのだ。もちろん、岩木川の環境にも影響が出てくるに違いない。
縄文竪穴住居の設営プログラムが北海道・北東北で浸透していけば、こういった茅のぬくもりの文化にも注目が集まり、150年近く奥津軽に存在している古民家かなぎ元気村を次の世代に紡いていうこともできる。そういった保全や茅職人の育成にも、このコンテンツの収益の一部を循環させていきたい。こういったカタチで持続可能な観光地域づくりにも寄与していくのである。
春から、このプログラムを再開していく。グループでコミュニケーションを取りながら「縄文」と「Well-being」というテーマで共通体験をして、参加者の一体感を創出していく、そんなプログラムとして、企業のインセンティブや教育旅行で活用していただきたいと思っている。是非、古民家かなぎ元気村に遊びにきていただきたい。
サステナブルな旅アワード表彰式についてはこちら→
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_00023.html
サステナブルな旅アワードのホームページはこちら→
https://www.mlit.go.jp/kankocho/sustainable_award/
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