一般社団法人 かなぎ元気村 メールマガジン7月号

酷暑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。猛暑日(気温35℃以上)、熱帯夜(気温25℃以上)、北国青森でも普通になりましたね。2年ぐらい前に国連事務総長が「地球温暖化」の時代が終わり「地球沸騰化」の時代が到来したと言ってましたが、決して大げさな表現ではなく世界中が実感している気がします。このところ日本列島の気候の偏りは極端で、北日本は極端に雨が少なく、この先の実りの秋がどうなるのか気掛かりです。
今日も青空に夏雲ですが、蝉の声が全く聞こえませんし、木々の葉っぱも色あせているようで、このまま土中の水分が無くなれば樹木は葉っぱを落として蒸散を止め、自らを守るのだそうです。自然に対して無力な人間が、水の神、雨の神に祈りたくなるのは古今東西同じですね。
一般社団法人かなぎ元気村では、みなさんのそばにいつも『かなぎ元気村』ということでメルマガを配信しています。今月も奥津軽の小タヌキのコラムやクマのぼやきをお楽しみください。

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【目次】
1.世界自然遺産 白神山地
2.シリーズ「記憶の断片」その16
3.ウェルネスコラム第33回
「タイムトラベラー!「ファットバイク」で氷河期・旧石器時代へ遡る 」
4.あとがき

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1.世界自然遺産 白神山地
このところ体力が残っているうちに山へ行きたいと常々口にしていたので、今月は先ず一つ有言実行しました。青森県と秋田県にまたがる白神山地は屋久島とならんで1993年に日本で初めてユネスコの世界自然遺産に登録されており、その中で一般登山ができる「白神岳」を目指しました。私にとっては30数年ぶり2回目の白神岳です。前はまだ若かったし、体力的な貯金もあったので長丁場も苦になりませんでしたが、さすがに古希を過ぎると話は別です。マイペースを決め込んで夕暮れ近くまでゆっくり楽しんできました。
白神山地の象徴であるブナの森はもちろんなのですが、途中まで続く青森ひばの天然林には驚きました。奥津軽トレイルを始めてから視点が変わったこともあって、色々と見ながら考えながら歩みを進めていたわけです。登山道沿いの地質を見ますと明らかに火山性のシラス土壌で、津軽半島のひばの森と同じです。ここもまた青森ひば(ヒノキアスナロ)の生育適地なんですね。ルートの途中には冷たい湧き水もあり、尾根に到達してから山頂までは咲き誇るニッコーキスゲを見ながら気分爽快でした。原始の森の圧倒的な広がりと、あちこちの尾根から沸き上がる雲。下を見れば光る日本海と秋田へ連なる海岸線は苦労が一気に吹き飛ぶ素晴らしい景色です。
白神岳の三角点で食べたしょっぱいマス、スジコ、タラコのおにぎりと冷たい湧き水の美味しさは「よくぞこの世に生まれけり」って感じでした。まぁ、無事下山してビール飲んでも同じでしたがね(笑)
この先、健康寿命(日常生活に制限なく健康な状態で過ごせる期間)が尽きるまで次の山を目指そうと心に決めました。私の場合、しょっぱいマス、スジコ、タラコ、酒となれば並べる対象が不適切ですが、こうした場合は山の神様が許してくださいますよ。

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2.シリーズ「記憶の断片」その16
 時は昭和48年(1973)10月11日。場所は東京後楽園球場(現東京ドーム)。さらに言えば私はその時一塁側巨人軍ベンチの真上にいました。今も日本プロ野球史に残る巨人対阪神伝説の死闘。両軍ともにスターから控えまで全て出し尽くす壮絶な総力戦。先日亡くなった長嶋茂雄氏も世界のホームラン王、王貞治氏も目の前ではっきり見ました。自分があの時あの場にいたこと自体が奇跡としか思えません。
以下、週間ベースボールONLINEの記事をそのまま引用します。
最終戦直接対決で巨人が阪神に大勝し、リーグ9連覇を飾った1973年。試合後、観客が一斉に甲子園のグラウンドになだれ込んだ大暴動の印象が強い方もいるだろう。この年は、そこに至るまでにも、GTは激しい戦いを幾度となく繰り広げた。
そのハイライトとも言えるのが、10月11日の後楽園決戦だ。わずかの差だが、首位に立っていた巨人だが、前日の10日の同カードで、2対5から阪神・田淵幸一に逆転の満塁弾を浴び、敗戦。ゲーム差はないが、勝率で抜かれ、2位となった。
迎えた11日の試合。巨人は堀内恒夫、阪神は江夏豊と互いにエースを先発させ、必勝を期す。ただ、すでに22勝を挙げている江夏と、不振に苦しみ、ここまで12勝16敗と負け越していた堀内。立ち上がりは、その差がはっきり出た。堀内は初回4失点で早々に降板。後続もつかまり、2回を終え、巨人は0対7と大量リードを許してしまう。しかし、前日からの連投だった江夏もピリッとせず、4回には富田勝の3ランなどで巨人が4点を奪った。
これで江夏を引きずり下ろすと、6回には黒江透修のソロの後、代打の萩原康弘が逆転3ランで9対7と試合をひっくり返す。阪神も負けてはいない。7回に藤田平のソロ、代打・和田徹のタイムリーで同点。さらに8回にも1点を取り、10対9とリードしたが、巨人もその裏、好調の柳田俊郎がソロ本塁打で10対10の同点とする。試合はそのまま延長10回、時間切れ引き分けとなった。3時間35分の死闘だった。
9連覇に向け、首の皮1枚つないだ巨人だったが、2回には長嶋茂雄が三ゴロのイレギュラーで右手薬指を骨折するアクシデントもあった。37歳という年齢、さらには成績不振もあって、マスコミは、このまま引退して監督就任ではと騒いだが、長嶋は「バットマン長嶋はバットを離しません。ケガをした今こそ死んでも死にきれません」と否定した。そのほかにも王貞治が腰痛、土井正三は前日に右足を3針縫うケガ。みんなボロボロだった。(原文のまま)
 実はこの思い出には強烈なオチがあります。もとより貧乏大学生の自分が行けるはずもないプラチナチケット。名前は今もわからないのですが社会体育研究会に所属していた「火星ちゃん」と呼ばれている見かけからして非体育系のかなり変わった先輩が、午前中たまたま体育研究室にいた私に声をかけ、野球のチケットが余ったので行かないかとのこと。後になって諸々察するに火星ちゃんは読売新聞の奨学生で、彼女と行きたくてプラチナチケットを手に入れたものの、土壇場でフラれたんだと思います。
プラチナチケットを捨てるには忍びなく、やけくそのまま、たまたま目にした私にくれたんだと思います。今も笑いが止まらないラッキーすぎて泣ける思い出ですね。本心を明かせば私は阪神びいきでした。ついでに言えば私はこの類の幸運に恵まれているようで、テツという後輩の友達からはある日突然NHKホールの岸洋子コンサートのチケットをもらいました。「希望」「夜明けのうた」など、日本のシャンソン界において越路吹雪と人気を分け、「魅せる越路、聴かせる岸」と評価されていた伝説の歌手です。理由は明らかに火星ちゃんと同じです(笑) 思ってもいなかった「ありがた山」の連発ですね。

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3. ウェルネスコラム第33回
「 タイムトラベラー!「ファットバイク」で氷河期・旧石器時代へ遡る 」
(一社)かなぎ元気村の理事木谷敏雄(通称奥津軽の小タヌキ)が「日本各地のウェルネス地域の探訪」を綴ります。この小タヌキは、日本各地のウェルネスツーリズムや最近でいうWell-Beingツーリズムによる観光地域づくりの感動請負人(コーディネーター)として各地を飛び回っていて、そこそこ活躍しているらしい(笑)そんな小タヌキのウェルネス地域探訪にお付き合いください。
※ウェルネスコラムはこちら

タイムトラベラー! 「ファットバイク」で氷河期・旧石器時代へ遡る

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4.あとがき
先ごろ参議院選挙が終わり、この後も政治の混迷は深まるばかりと思えば気が重いですが、6月に学生時代の友人たちと連れ立って秋田へ行きました。秋田の男鹿半島寒風山には誓の御柱という明治政府の基本精神である「五箇条の御誓文」を刻んだ大きな石碑があります。愚かな学生時代を過ごしましたが、五箇条の御誓文は日本の民主主義の原理であると習ったことは覚えています。
現代語訳に直せば、
一、広く会議を興し、万機公論に決すべし
広く会議を開き、すべてのことをみんなで話し合って決めるべきである。
一、上下心を一にして、さかんに経綸を行うべし
上司と部下は心を一つにして、精力的に仕事を進めるべきである。
一、官武一途庶民に至る迄、各々その志を遂げ、人心をして倦まざらしめんことを要す
官僚から武官、そして庶民に至るまで、それぞれが自分の願いを叶え、人々が不満を抱かないようにすることが大切である。
一、旧来の陋習を破り、天地の公道に基づくべし
古い悪い習慣を捨て、普遍的な道理に基づいた行動をするべきである。
一、智識を世界に求め、大いに皇基を振起すべし
世界から知識を集め、日本の国を大きく発展させよう。
 選挙で選ばれた人達は全て善良で日本国憲法を深く理解している人たちとは思えませんが、せめてこの五つぐらいは覚えてほしいと思います。
皆様くれぐれも熱中症には気を付けて8月も息災でお過ごしください。

2025.7.29

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