太宰治の短編集「晩年」
撰ばれてあることの
恍惚と不安と
二つわれにあり
太宰治の短編集「晩年」の冒頭、「葉」の最初に書かれている言葉である。
先日、元気村を訪ねてきた少女が思ひ出ノートにこう書き残していた。
「えらばれぬことの じこけんおと しっとと ふたつ 君にあり?」
太宰治が大好きで、作家を目指したいそうだ。
太宰治ゆかりの元気村傍島家はそんな少女の感性をくすぐるに十分だったようだ。
文庫蔵展示にある13歳の津島修治の作文を眼にして動かなくなり、湯飲み茶碗にさえ強く反応した。
これからも沢山の本を読み、自分の世界観を創って欲しい。
元気村は居心地がいい、みんないい人と書き残していた。
嬉しい。
2021.3.22
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