気候変動・天変地異から、いのちを守る、つなぐWell-beingプログラム| 小タヌキのウェルネスコラム第22回
ねぶた囃子の音が真夏の夜から消えると、小タヌキよりも一つ上のトム・クルーズが映画のように降りてきて、思わずテレビの前でオオッとのけぞり、パリオリンピックが終わった。
そんな時に北東北を縦断するめずらしい動きをする台風5号が猛威を振るう。2010年くらいから一般的な言葉になった「線状降水帯」。この言葉は地域の自然と人の営みに大きな打撃をくらわしていく。
先日、阿蘇のサステナブルツーリズム会議に参加したのだが、阿蘇ではGW以降、7月までの週末に線状降水帯による雨天が続き、阿蘇の草原保全をテーマにしたエクスペリエンスは、ほとんど催行できなかったという。折角、インバウンド需要が高まってきた矢先のことだったのに。
そして、2023年に流行語大賞にもなり、世の中を席巻した「地球沸騰化」は24時間暑さがとまらない夏を象徴し、「気候変動」という言葉とともに、もはや生活の中に溶け込み始めている。確かに学生の頃は、ねぶた祭が終わるともう秋がそこまでやってきていた。今は、8月末までかき氷を一日に2つ食べてしまう、まだまだ暑い日が続く…。ちなみに昔はババヘラアイスに興じていた(笑)
併せて、天変地異。宮崎地震とともにやってきた南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」でマイナスのスパイラルが日本全土を覆っているといってもよいであろう。地震が起きてしまうのはしょうがない。しかし、あの東日本大震災の二の舞にはしてはいけない。
もはや地球が、戦争をはじめとする、あらゆる人間の所業に怒りを爆発させているのだと思うほどである。それに贖わず、試練を乗り越えられる「叡智」磨きをしていくことが求められる時代になってきている。。
来年は、大阪・関西万博が開催される。そのテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」。少し未来、今の学生や新入社員の人たちが社会を担う2050年を想像してみよう。もっとこの気候変動や地球沸騰化は進み、もしかすると日本の何処かで大きな天変地異も起きているのかもしれない。
ゲームやSNSに明け暮れてきた一部の大人たちが、気候変動や天変地異が襲来した時に、どこまでリアルに対応できるのであろうか?相談相手であるAIを搭載したスマホも電気や配信がストップして、動きが取れなくなってしまうかも。その頃にはスマホが太陽光で動いているのだろうけど…
とはいえ、一週間程度、そこそこのリアルな避難生活を送っていくにはキツイかもしれない。ましては、復旧作業はリアルの作業の積み重ねだ。生命線である水不足や食料不足にも耐えられる叡智は養っていたほうがよいのかもしれない。それこそが、いのちを守り、つなげる叡智となり、いざというときに活用できることが『いのち輝く未来社会の礎』となると考える。
そこで、参考となるのがやはり縄文時代なのである。約1万年以上続いた縄文時代は、前期は温暖化で後期は寒冷化していたといわれ、その温度変化の中で暮らしていくには様々な暮らしの知恵が生まれ、叡智となって次世代につながっていったのであろう。
その時代の気候の中で、基本的には採集と狩猟により持続可能な暮らしを営んでいたのだから、自然と共存し、集落生活を送っていた縄文暮らしを想像して実践することは、これからの時代に対応していくために多くのヒントがあるはずである。縄文の叡智を集めていくことは、生活に潤いを与え、幸福感を充足していく。こらからのWell-beingプログラムとしては欠かせないエクスペリエンスになっていくのであろう。
今まで、青森県の短命県返上や津軽海峡交流圏をもっと元気にしていくことを目的に津軽海峡圏ウェルネス博プロジェクトを4回に渡って展開。ココロとカラダをトトノエル、リトリートするためのエクスペリエンスをラインナップしてきた。実は、今年度も『津軽海峡圏Well-being博』と名前を変えて9月下旬から1月末まで実施していく。今回の特徴は、もっと生きるための術を楽しく知っていくプログラムをラインナップしていこうとしていることだ。
気候変動や天変地異に対応し、いのちを輝かせていかなければならない、次世代の若手や学生に今回のウェルネスプログラムに参加していただきたいと考えている。もちろん、子どもたちにこそ、体験してもらいたいのであるが、それはまた別の機会に。
生きる力を持つことで幸福感を高めていく、そしてココロもカラダも、そしてシャカイもトトノウ、そんなメソッドを今回の体験見本市では展開していきたいと考えている。
未来を生きる縄文の叡智を吸収する
かなぎ元気村の夏のかき氷は欠かせない(笑)
縄文Well-beingエクスペリエンスは大胆な美味しいからはじまる
山にあるどんぐり、クルミを縄文からの叡智で食す
ナメコを採取する術も重要なエクスペリエンスとなる
2024.8.20
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